乃木坂46 新たなステージへの挑戦 メンバー座談会
今、いちばん勢いを感じさせるアイドルグループ、乃木坂46。個性豊かな人気メンバーらが昨年の思い出と今年の抱負について語った。
記者 昨年はNHKの紅白歌合戦に出場を果たしました
生駒里奈 紅白歌合戦は誰もが知っている歌番組。おじいちゃんにもおばあちゃんにも乃木坂46を知っていただける機会になるし、乃木坂46で経験したいことの一つだったのですごくうれしいです。普通の人間でもアイドルとして頑張っていたら、紅白に出場できる日が来た。人生って、すごいなって実感しました。
橋本奈々未 LINEで母に出場を報告すると、「おめでとう」の言葉と、眉毛ビームを表す絵文字がついて返ってきました。どういう意味なのか……。
記者 昨年夏はメンバー全員が登場するスポ魂野球ドラマ「初森ベマーズ」(東京系)が話題になりました。
桜井玲香 乃木坂46には演技をしたいメンバーが多いので、AKB48さんのようにグループ全体で参加する作品には憧れていました。全員でやれたのはいい経験でしたし、作品を通してメンバーの絆も深まったように思います。
生駒 5月にクランクインして8月中旬にクランクアップしました。いつの間にかセミが鳴いていて、そのセミもお亡くなりになっていました。
生田絵梨花 生駒ちゃんがセミの抜け殻を服につけていたのが印象に残っています。
桜井 あーっ、つけていたね!
生駒 セミの抜け殻を集めていたら、ドン引きされました。監督さんにもっていくと、「何だそれ!」と驚かれちゃって。みんなセミの抜け殻が好きじゃないんだなと悲しくなりました。
記者 セミが好きなんですか?
生駒 抜け殻が好きです。セミは向かってくるので苦手ですが、抜け殻を袋いっぱいに集めるのは好きです。秋田県の実家の庭にはセミがたくさんいました。セミが止まった網戸をパーンとたたいて逃がしました。鳴くとうるさいので。
生田 ベマーズはみんなの個性や特技にあわせてキャラクターやニックネームがつくられていました。私はピアノが特技なのでニックネームはショパン。普段の活動でもドラマの中のニックネームで呼び合っていました。
生駒 私は演劇を志す女の子役。演技は上手ではないけどアカデミーなんてとんでもない名前をつけられました(笑い)。
記者 西野さんは主役のななまる役。チームを引っ張るエースを好演されました
西野七瀬 主役という意識はありませんでした。みんなと一緒に撮影ができたことが楽しくて、強く印象に残っています。
白石麻衣 私はライバルチームに所属するお嬢様役。普段使わないセリフを話すのは難しかったけど、それだからこそ楽しくもあり、いい経験になりました。
橋本 私は陰があって、一言ポンと言い放つ感じのセリフが多くて、きつそうなイメージの役でした。本当の私はそうではないのですが、クールな印象に見られています。
生駒 乃木坂で言えば、全国ツアーも大きな経験でした。あんなすてきな演出は二度とないんじゃないかなと思えるくらい。一昨年の初の神宮球場のライブは反省点も多かったので、リハーサルから気合を入れて、全国をまわり、ライブと向き合えた期間でした。自分たちで満足の行く結果で終わることができたのは初めて。これからのライブの基礎ができたし、4年間で築いた乃木坂46のライブの良さをお見せできたように思います。
桜井 昨年1年間の活動を通して、自分たちらしさがわかってきました。これまでやってきた一つ一つの行動が乃木坂らしさだったのかなと思います。そう感じながら、1年をすごせたのは大きい成長だった。何をやっても結果的に乃木坂らしいものができている気がするので、そういうのを重ねるたびに強みになっているような気がします。
記者 個人の活動も充実していました。生田さんは舞台「リボンの騎士」で主演。男と女の二つの心をもつ王女サファイア役でした。
生田 りりしくなったと言われます。男性って自分にない引き出しなので、最初はどのように表現していいかわからなくて、握手会で男性の方のしゃべり方を感じて、宝塚歌劇の動画でイメージを膨らませました。私は歌声が高いのですが、男性として歌う場面もあったので、力強い歌い方を研究しました。
記者 16年の抱負は?
生田 また舞台に立ちたい。昨年と一昨年はたまたま男と女の両性をもった人物を演じましたが、苦悩や恨みなど女性として深い表現をしてみたいです。人間の裏にある黒い部分を出すことで、お客さんにも楽しんでもらえるし、自分のどこかにある黒い部分をはき出せたら、自分自身が変われそうな気がします。
生駒 私も昨年は、来ないと思っていたような映画と舞台に出演する機会をいただいて、可能性が広がりました。今年は生駒を使っても作品は成り立つんだと言われる人間になりたいです。
桜井 以前はドラマや舞台では真面目な優等生役が多かったのですが、昨年の初めから犯人役や魔女のような変化球の役が続いています。自分を解放する感覚が得られたので、これからもっと新しい自分を見つけたいです。
白石 私は初めてのファッションイベントに出演できたのは勉強になりました。アイドルのお仕事とは空気や雰囲気がまったく違った別の世界。そんな環境を経験できたのは、自分にとって良かったです。今年はもっと色々なことに挑戦したいです。お芝居で陰のある女の子をしてみたら面白かったので、もっと様々な役をしてみたいです。
記者 白石さんのキャラって本当はどうなんですか
生駒 まいやん自身はそうは感じていないかもしれませんが、すごく優しくて明るいお姉さん。器用で柔軟に何でも理解して、自分の演技として出すのが上手だなと思っています。今のまいやんの姿からは想像できない演技を見てみたいです。
記者 西野さん、齋藤さんもモデルとして活躍されました
西野 私はnon―noの専属モデルになりました。昨年は2人で表紙モデルをさせていただきましたが、今年は単独の表紙を目指したいです。
齋藤飛鳥 昨年はそれまでの私のグループ内の立ち位置ではできなかったようなお仕事をたくさんいただきました。ファッション誌のモデルや少年誌の表紙を経験することができました。まわりで見てくれている方がいるので、人との縁を大切にしていきたいです。
記者 橋本さんは昨年は充実の1年だったのでは
橋本 昨年は新しく好きなことがたくさんできました。女性ファッション誌の専属モデルになり、野球番組のレギュラーもいただきました。ずっと昔から聴いていたラジオ番組「スクール オブ ロック」のパーソナリティーになれたのは、自分の中でも大きな出来事でした。「ラジオをやりたい」と以前からひそかにスタッフさんに伝えていましたが、願っていたことが最高の形で実りました。ラジオで名前を聴いていたスタッフさんと一緒に大好きな番組づくりが出来て、夢のような気持ちです。
記者 乃木坂46としての抱負は?
桜井 紅白歌合戦出場は、よりたくさんの人に知っていただく機会になりました。16年は再スタートということで、代表的な曲を一つもてるグループになれたらいいなと思っています。
生駒 その通り。乃木坂46をまだ知らない人も多いので、日本中の誰もが好きな乃木坂46の曲が欲しいし、「曲がいいね」だけではなく、もっと深いところまで知っていただけるグループになれたらと思っています。
橋本 私の地元北海道で乃木坂46の冠番組ができます。北海道を舞台にした作品を紹介する「恋する文学」(UHB)。乃木坂46は全国ツアーで北海道に行けなくて、ファンの方から、「北海道が干されている」という声もあったので、北海道に乃木坂46としての番組ができたのは良かったです。
生田 昨年はみんなが個人として一歩踏み出した年だったと思います。お客さんが、この人が乃木坂だったんだと思って、好きになって下さる。色々なカラーが集まって、乃木坂46というグループができる。だから、メンバーそれぞれが切り開いていけば、おのずとそれがグループにもかえってくるのかな、と思っています。(構成・大西元博)
0コメント